「自分の歯並びはマウスピース矯正で治せるのかな…」「もし無理だったら、他にどんな治療法があるんだろう…」そんな疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、マウスピース矯正ができない歯並びの具体的な症例や、そのような場合の代替治療法、そしてマウスピース矯正自体のメリット・デメリットについて、分かりやすく解説していきます。
ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ最後までご覧ください。
25.06.06
「自分の歯並びはマウスピース矯正で治せるのかな…」「もし無理だったら、他にどんな治療法があるんだろう…」そんな疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、マウスピース矯正ができない歯並びの具体的な症例や、そのような場合の代替治療法、そしてマウスピース矯正自体のメリット・デメリットについて、分かりやすく解説していきます。
ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ最後までご覧ください。
目次
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピース型装置を装着して行う歯の矯正治療法です。
原理としてはマウスピースに用いられているプラスチックの弾力を矯正力とし、定期的に新しいマウスピースへ交換することで少しずつ歯を動かすことで、段階的に歯並びを整えていきます。
治療に使用するマウスピースは、3Dスキャナーで歯型を精密に採得し、コンピューターで歯の動きを予測しながら“患者ごと”に作成されるため、治療前にはマウスピースの制作時間が発生します。
特徴としては一般的なワイヤー矯正と比べて装置が目立ちにくく、特に見た目を気にされる方や接客業などで人前に出る機会の多い方に選ばれている傾向にあります。
項目 | メリット | デメリット |
見た目 | 透明で目立ちにくい | 特になし |
取り外し | 食事・歯磨き時に取り外し可能 | 長時間装着の自己管理が必須 |
食事面 | 制限が少ない | 装着時は水以外の飲食不可 |
清掃面 | 取り外し可能で歯磨きがしやすい | マウスピース自体の清掃が必要 |
痛み | 比較的少ない傾向 | 装置交換時に多少の圧迫感あり |
金属アレルギー | 心配がない | 特になし |
適応症例 | 軽度~中等度の不正咬合に適している | 重度の不正咬合、抜歯症例などには不向きな場合が多い |
マウスピース矯正の最大のメリットは装置が透明で目立ちにくい点です。また自分で取り外しが可能なため食事が普段通りに楽しめ、歯磨きも隅々まで行えることから虫歯や歯周病のリスクを抑えやすいのも利点です。さらに装置は金属が使用されていないため、従来のワイヤー矯正が困難な方にも向いています。
一方でデメリットとして、マウスピース矯正の効果は患者の自己管理に大きく左右されます。具体的には1日に20時間以上の装着時間を守る必要があり、これを怠ると計画通りに歯が動かず、治療期間が延びてしまう可能性があります。
また、全ての歯並びに対応できるわけではなく、特に重度の不正咬合や骨格的な問題が大きい場合は、マウスピース矯正だけでは治療が難しいことがあります。次項ではその具体的な症例について解説していきます。
マウスピース矯正ができない歯並びの症例として、主に以下が挙げられます。
上の前歯が著しく前方へ突出した「出っ歯」は、マウスピース矯正だけでは改善が難しいことがあります。
特に上顎の骨自体が前方に突出しているような骨格性の出っ歯の場合、歯を後方に大きく移動させる必要があり、マウスピースの力だけでは限界があります。
このようなケースでは、歯を動かすためのスペース確保を目的とした抜歯や、より強力な矯正力を持つワイヤー矯正、あるいは外科手術を伴う矯正治療が検討される傾向にあります。
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている「受け口」も、重度の場合はマウスピース矯正の適用が難しくなります。
こちらも下顎の骨が過度に成長しているなど骨格的な要因が強い場合、歯の移動だけで噛み合わせを正常にするのは困難です。マウスピース矯正は歯を動かすことはできますが、顎の骨そのものの大きさや位置を大きく変えることはできません。
結論として重度の骨格性受け口の場合は、顎の骨のバランスを整える外科手術を併用した矯正治療や、ワイヤー矯正が主な選択肢となります。
奥歯で噛んでも前歯が噛み合わず、常に隙間が空いてしまう「開咬」もマウスピース矯正のみでの治療は困難です。
開咬の矯正には、奥歯を沈み込ませる動き(圧下)や、前歯を引っ張り出す動き(挺出)を広範囲かつ大きく行う必要がありますが、マウスピース矯正はこれらを得意としていません。ゆえに重度の開咬では、ワイヤー矯正や外科的矯正治療が必要となるケースが多い傾向にあります。
なお、開咬の原因は、指しゃぶりや舌を突き出す癖、口呼吸、あるいは骨格的な問題など多岐にわたります。
歯と歯の間に大きな隙間が多数見られる「すきっ歯」も、その隙間の程度や本数によってはマウスピース矯正が難しい場合があります。
小さな隙間を閉じたり、軽度のすきっ歯を改善したりすることはマウスピース矯正でも可能ですが、全体の隙間が非常に大きい場合や、歯を平行に大きく移動(歯体移動)させる必要がある場合は、マウスピースの力だけでは不十分なことがあります。
特に抜歯によって生じた大きなスペースを閉じる際など、歯の傾斜だけでなく根元からの移動が求められるケースでは、より精密なコントロールが可能なワイヤー矯正が選ばれる傾向にあります。
歯が重なり合ったり、デコボコに生えたりしている「叢生(そうせい)」、いわゆるガタガタ歯も、その程度が重度である場合はマウスピース矯正の適用が難しくなります。
歯をきれいに並べるためには一定のスペースが必要であり、重度の叢生ではスペース確保のための抜歯が行われるケースが多くあります。抜歯を伴う矯正治療は歯を大きく動かす必要がありますが、マウスピース矯正では歯の根からの平行移動や複雑な回転が難しく、十分な改善が得られない場合があります。
ゆえに、このような場合に関しても、より確実な歯のコントロールが可能なワイヤー矯正が推奨されることが多い傾向にあります。
歯が軸に対して大きくねじれて生えている「捻転歯」も、ねじれの角度によってはマウスピース矯正だけでは完全に治すのが難しいことがあります。
マウスピース矯正でも多少の歯の回転は可能ですが、歯根が太くしっかりしている歯(奥歯や犬歯など)が大きくねじれているような場合、マウスピースの矯正力だけでは不十分なことがあります。
このような場合、マウスピースにアタッチメント(マウスピースの力を効果的に伝えるためのもの)を使用したり、あるいは部分的にワイヤー矯正を併用するといった治療が講じられることがあります。
まずはお気軽にご予約ください
マウスピース矯正は歯並びだけでなく、口腔内の状態、あるいは生活習慣によってもが適用できない・推奨されない場合があります。具体的には次のとおりです。
生まれつき上下の顎の骨の大きさ・形・位置関係に大きなズレがある「骨格性の不正咬合」の場合、マウスピース矯正だけでは根本的な解決に至らないことがほとんどです。
前述のとおり、マウスピース矯正は歯を動かす治療法であり、顎の骨そのものを大きく変えることはできません。このような場合は、顎の骨のバランスを整えるための外科手術「顎変形症治療」と「矯正治療」を組み合わせる方法が主流となっています。
親知らず以外の歯が顎の骨の中に埋まったまま正常に生えてこない「埋伏歯」がある場合、マウスピース矯正の適用は困難です。
埋伏歯を正しい位置に動かすためには、多くの場合、歯茎を切開して埋まっている歯に矯正装置を取り付け、引っ張り出す処置(開窓牽引)が必要になります。
マウスピース矯正の装置は歯の表面を覆う形式のため埋伏歯の牽引には適しておらず、埋伏歯の治療にはワイヤー矯正が用いられるのが一般的です。
既にインプラント治療を受けている箇所がある場合、そのインプラントが歯の移動の妨げになるため、マウスピース矯正が計画通りに進められないことがあります。
インプラントは顎の骨にボルトで固定されており、天然の歯のように矯正力で動かすことはできません。ゆえに矯正治療で歯を動かしたい方向にインプラントが存在すると、それが障害物として矯正の妨げとなってしまいます。
インプラントの位置や本数によっては、マウスピース矯正自体が不可能になる可能性がある他、その他の矯正治療においても治療計画に大幅な制約が生じることがあります。
重度の歯周病や多数の虫歯がある場合、すぐにマウスピース矯正を始めることはできません。
歯周病により歯を支える土台である歯槽骨が溶けて弱くなっている状態で無理に歯を動かすと、矯正途中に歯が抜けてしまう危険性があります。また、虫歯も治療計画やマウスピースの適合に影響を与えるため、矯正治療開始前にしっかりと治療しておく必要があります。
これらの症状がある場合は、まず歯周病治療や虫歯治療を優先し、口腔内の健康状態を正常にした後に矯正治療を検討することが強く推奨されます。
寝ている間や日中に無意識に歯ぎしりや食いしばりをする癖が強い場合、マウスピース矯正の装置に過度な力がかかり、装置が破損しやすくなったり、変形してしまったりする可能性があります。
また、強い力がかかることで歯や顎関節に負担がかかり、治療計画通りに歯が動かない、あるいは痛みが生じることも考えられます。癖の程度によっては、マウスピース矯正が適さないと判断されることや、ナイトガードの併用など特別な対策が必要になることがあります。
マウスピース矯正は基本的に永久歯がすべて生え揃ってから行う治療法であり、一般的には成人以降の患者が対象となります。
理由としては、乳歯が残っていたり、永久歯が生え途中であったりする成長期の子供は、顎の成長や歯の生え変わりを正確に予測することが難しく、治療計画通りに進まない可能性が高いためです。
子供の矯正治療では、成長を利用して顎の発育を誘導する床装置やワイヤー矯正による治療が一般的に行われます。近年、混合歯列期の児童向けマウスピース矯正(インビザライン・ファースト)も登場していますが、適用できるのは6歳臼歯が生えて歯列がある程度完成したケースなど一部に限られます。
したがって、現時点では子供に対するマウスピース矯正はまだ発展途上であり、児童向けマウスピース矯正を検討する場合も、歯科医師による慎重な診断・判断が必要と言えます。
マウスピース矯正が難しいと判断された場合でも、歯並びを改善するための他の治療法があります。ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
外科的矯正とは、顎の骨格に大きな問題がある場合に手術で顎の骨の形や位置を修正し、噛み合わせや顔のバランスを整える治療法です。正式には顎変形症治療(がくへんけいしょうちりょう)と呼ばれ、多くの場合、手術前後にワイヤー矯正を行って歯並びを整えます。
手術を伴うことから入院が必要であり、治療期間も長くなる傾向がありますが、歯の移動だけでは改善できない骨格的な問題を根本から解決できる可能性があります。さらに顎変形症治療は健康保険が適用される点も大きなメリットと言えます。
ワイヤー矯正は、歯の表面または裏面にブラケットと呼ばれる小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して力をかけることで歯を動かす矯正治療法です。歴史が長く、最もポピュラーな矯正治療と言えます。
ワイヤー矯正はほぼ全ての不正咬合に対応でき、特に抜歯を伴うケースや複雑な歯の移動が必要なケースでは、マウスピース矯正よりも確実な治療結果が期待できます。
なお、ブラケットには金属製のもの以外に、セラミック製やプラスチック製の目立ちにくいもの、歯の裏側に装着する舌側矯正など様々な種類があります。痛みや着け心地はマウスピース矯正よりも劣りますが、代案治療法としては有力な候補となります。
ハイブリッド矯正とは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正など、複数の矯正方法を組み合わせて行う治療法です。
例えば、治療初期の歯を大きく動かす必要がある段階や、複雑な歯のコントロールが必要な部分にはワイヤー矯正を用い、その後目立ちにくいマウスピース矯正に切り替えて細かい調整を行う、といった方法が挙げられます。
それぞれのメリットを活かし、デメリットを補い合うことでより効率的で快適な治療が期待できますが、歯科医師の高度な技術と経験が求められるため、治療を受ける際には医師選定が重要になります。
セラミック矯正は、厳密には歯を動かす「歯列矯正」とは異なり、歯を削ってセラミック製の被せ物などを装着することで、歯並び・歯の色・形を短期間で整える審美歯科治療の一種です。
歯の移動は行わないことから後戻りの心配はありませんが、健康な歯を削る必要がある、神経の処置が必要になる場合がある、噛み合わせの根本的な改善は難しいといった点には注意が必要です。
短期間で見た目を変えたい場合に選択肢の一つとなるものの、歯列矯正とは目的も方法も異なることをよく理解しておく必要があります。
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※検診後、マウスピース矯正ローコストを始めない場合は追加で費用は発生いたしません。
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