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子供のマウスピース矯正の効果は?費用・期間・メリット・デメリットを解説

25.07.04

 

子供の将来を想い、歯並びを整えてあげたい。とはいえ「子供のマウスピース矯正って本当に効果があるの?」「痛みで嫌がったりしない?」「費用や期間はどれくらい?」と、そんな風に期待と不安で揺れ動いている親御さんは少なくありません。

 

この記事では、科学的な根拠に基づいた効果やメリット・デメリットはもちろん、費用や期間の目安、子供が嫌がった時の対処法まで、保護者の方が知りたい情報を紹介します。子供にとって最良の選択をする上でも、ぜひ最後までご覧ください。

子供のマウスピース矯正とは?

 

子供のマウスピース矯正は、主に成長期の子供を対象とした「マウスピース型の矯正装置(透明&取り外し可能)」を用いて、歯並びや顎の成長を正しく導く治療法です。

 

この治療は永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保したり、顎の骨の不調和を改善したりする「咬合誘導」の考え方に基づいており、より良い噛み合わせと歯並びの土台を育てることを目的としています。

 

なお、大人向けのマウスピース矯正と基本的な原理は同じですが、子供の場合は顎の成長を利用しながら将来の歯並びを良くする「第1期治療」として行われ、必要に応じて全て永久歯に生え変わった後に仕上げの「第2期治療」を行います。

大人のマウスピース矯正との違いは?

顎の成長が完了している大人のマウスピース矯正との大きな違いは、子供の顎の成長を利用して歯並びの土台から改善を目指す点にあります。

 

顎骨の成長は約6歳までに80%が完了すると言われており、この成長期に治療を行うことで骨格的な問題にアプローチしたり、将来的な抜歯リスクの低減、永久歯が生え揃った後の第2期治療の負担軽減が期待できます。

 

つまり、大人の矯正が主に歯の移動(審美性)に焦点を当てるのに対し、子供の矯正は骨格や良い歯並びの土台作りといった、より根本的な部分を治療の目的としている点に違いがあります。

何歳から何歳までできる?

子供のマウスピース矯正は一般的に6歳頃から開始可能で、10〜12歳くらいまでを対象とします。

 

具体的には、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(6歳〜10歳頃)に「第1期治療」を開始するのが効果的とされており、この時期は顎の成長が活発で骨もまだ柔らかいため、歯の移動や顎の拡大がスムーズに行いやすいとされています。

 

なお、一部の子供用マウスピースにはより早い段階(3歳頃)で適応可能なものもありますが、これは指しゃぶりなどの悪癖の改善を目的としたものであり、「第1期治療」に用いるような装置ではない点に注意しましょう。

保険は効く?

子供の矯正治療は基本的に公的医療保険は適用されません。一般的な不正咬合(出っ歯・受け口・叢生など)の矯正は美容目的とみなされ、原則として自由診療として費用は全額自己負担になります。

 

ただし、例外的に厚生労働省が定める特定の先天性疾患(口唇口蓋裂やダウン症候群など)に起因する咬合異常や、顎の骨格的問題を外科手術で改善する必要のある「顎変形症」の術前術後の矯正治療など、特定の条件下では保険が適用される場合があります。

 

なお、これらの保険適用治療はどの歯科医院でも受けられるわけではなく、「指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)」や「顎口腔機能診断施設」といった特定の施設基準を満たした保険医療機関でのみ受けることが可能です。

 

子供向けマウスピース矯正の効果

 

子供向けマウスピース矯正で期待できる効果は、主に次のとおりです。

 

  • 叢生予防(歯並びのスペース作り)
  • ホワイトスポットの予防
  • 口腔内衛生の維持
  • 2期治療の期間・負担の軽減

 

叢生予防(歯並びのスペース作り)

子供のマウスピース矯正による顎の拡大は、永久歯が正しい位置に生えるための十分なスペースを作り出し、歯が重なり合って生える「叢生(ガタガタ歯)」を予防する効果が期待できます。

 

マウスピース矯正では顎の成長期に合わせて歯列を側方に拡大し、歯が並ぶスペースを確保します。これにより見た目の美しさのみならず、将来的な抜歯リスクや虫歯や歯周病リスクの低減も期待できます。

 

なお、ある研究によれば、マウスピース矯正は成長期の患者において上顎で約60〜70%、下顎で約60%程度の拡大が達成できたとの研究報告も挙がっています。

 

参考:Pubmed,Pubmed

ホワイトスポットの予防

マウスピース矯正は、一般的なワイヤー矯正に比べて矯正中のホワイトスポット(白濁斑)の発生リスクが低いことが知られています。

 

ホワイトスポットとは、矯正装置周囲にプラーク(歯垢)が溜まってエナメル質が脱灰し、白く濁って見える初期むし歯です。ある臨床研究では、マウスピース矯正の患者でホワイトスポットが生じた割合は約1.2%に過ぎなかったのに対し、ワイヤー矯正の患者では26%にも達したと報告されています。

 

この大きな差はマウスピースが取り外し可能であり、丁寧に歯磨きできるため装置周りに汚れが溜まりにくいことが要因と考えられています。

 

参考:Pubmed

口腔内衛生の維持

取り外し可能なマウスピース矯正は、口腔内衛生状態を良好に保ちやすいという利点があります。

 

装置を取り外して食事や歯磨きができるため、食べ物が挟まりにくく、歯ブラシが隅々まで届きやすくなります。これにより、プラークの蓄積を抑え、虫歯や歯肉炎リスクの低減が期待できます。

 

実際、小児や思春期の矯正患者を対象とした研究でも、マウスピース矯正は固定式の矯正装置に比べてプラークの蓄積や歯肉の炎症が少ない傾向が報告されています。

 

固定式装置の場合、清掃が難しく、磨き残しが生じやすいのに対し、マウスピース矯正では普段通りの丁寧な歯磨きが実践できるため、お子様自身も口腔ケアに取り組みやすいと言えるでしょう。

 

参考:Frontiersin.org

2期治療の期間・負担の軽減

子供の時期にマウスピース矯正による1期治療を行うことで、永久歯が生え揃った後に行う2期治療(本格矯正)の期間や負担を軽減したり、2期治療そのものが不要になることも期待できます。

 

例えば、1期治療で永久歯が正しく並ぶための土台を整え、ある程度歯並びが改善されれば、2期治療に臨む場合も治療範囲が限定的になったり、より簡単な装置で済んだりする可能性があります。

 

これらは将来的な治療にかかる時間的・経済的な負担はもちろん、特に見た目を気にする思春期の子供にとっては心理的負担の軽減にも繋がるため、早期治療には様々なメリットがあると言えます。

 

マウスピース矯正のメリット

 

マウスピース矯正のメリットは主に次のとおりです。

 

  • 痛みが少ない
  • 目立ちにくい
  • 取り外せる

 

痛みが少ない

マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正と比較して治療に伴う痛みが少ない傾向にあります。

 

ワイヤー矯正はワイヤーの調整後に数日間強い痛みを感じることがありますが、マウスピース矯正は新しい装置に交換した際も圧迫感はあっても、激しい痛みは比較的少ないとされています。その主な理由は矯正力が緩やかであること、装置が滑らかなプラスチック製であるため口内炎のリスクが低いことにあると考えられます。

 

実際、ある研究でもマウスピース矯正患者は、特に治療開始初期の数日間において、ワイヤー矯正の患者よりも痛みが少ないことが報告されています。

 

参考:Pubmed,Pubmed

目立ちにくい

マウスピース矯正装置は透明で薄く、装着していてもほとんど目立たないこともメリットです。

 

一般的なワイヤー矯正装置は口を開けた時に装置が悪目立ちしやすく、それがコンプレックスになる子供も少なくありません。透明なマウスピースであれば、周囲に気づかれにくいため、笑顔に自信を持ちやすくなります。

 

特に思春期など見た目を気にする時期には大きな利点であり、矯正治療中の心理的負担軽減はもちろん、学校生活や友人関係にも影響が出にくくなります。これらは子供が矯正治療に対し、前向きな気持ちを維持するためにも重要と言えます。

取り外せる

マウスピースは食事や歯磨きの際に自分で簡単に取り外せるため、日常生活への支障が少ないのが特徴です。

 

固定式のワイヤー矯正装置では清掃が難しく、食べ物の種類にも気を使う必要がありますが、取り外し可能なマウスピースであればそうしたストレスが大幅に軽減されます。歯磨きも普段通り隅々まで行うことができるため、虫歯や歯周病のリスクを低く抑えられ、口腔衛生を維持しやすくなります。

 

またスポーツをする際や楽器を演奏する際など、必要に応じて一時的に外せることも活動的な子供にとっては大きな利点となるでしょう。

 

マウスピース矯正のデメリット

 

マウスピース矯正のデメリットは主に次のとおりです。

 

  • 長時間の装置着用が必要
  • 不清潔だと虫歯や歯周病を招く
  • 一時的な発音障害の発生

 

長時間の装置着用が必要

マウスピース矯正は食事と歯磨きの時間を除き、1日20時間以上の装着が推奨されます。

 

この装着時間は患者本人が管理する必要があり、装着時間が不十分であれば歯が計画通りに動かず治療効果が得られなかったり、治療期間が延びてしまったり、最悪の場合には歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」が起きる可能性もあります。

 

装置が取り外し可能なことはメリットではあるものの、子供の己管理能力、そして保護者の方の適切な声かけやサポートは不可欠です。場合によっては次のステップのマウスピースが適合しなくり、治療計画の変更やマウスピースの再製作といった追加費用が発生する場合もあります。

不清潔だと虫歯や歯周病を招く

取り外し可能なマウスピース矯正装置は衛生的ですが、マウスピース自体や歯の清掃が不十分なまま装着を続けると、装置と歯の間に細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。

 

マウスピースを装着している間は唾液による自浄作用が働きにくくなるため、特に糖分の多い飲食物を摂取した後は、念入りなケアが求められます。ゆえに食事の後は必ず歯を磨き、マウスピースも専用の洗浄剤や歯ブラシで丁寧に清掃し、清潔に保つことが重要です。

一時的な発音障害の発生

マウスピース矯正を始めて数日から数週間は、サ行やタ行などの特定の音が発音しにくくなることがあります。

 

これは矯正装置が舌の動きに干渉することから起こりますが、多くの場合は一時的なものであり、1週間から1ヶ月程度で装置に慣れ、徐々に自然な発音に戻る傾向にあります。

 

最初は話しにくさを感じても積極的に会話をしたり、音読をしたりすることで、より早く慣れることができるでしょう。

子供のマウスピース矯正にかかる費用

 

子供のマウスピース矯正にかかる費用は、治療の範囲(部分矯正or全体矯正)、使用するマウスピースのブランド、治療の難易度、期間、そして各歯科医院の料金設定によって大きく異なります。

 

一般的に1期治療(混合歯列期)の場合、総額で30万円から80万円程度が目安とされていますが、精密検査費用(通常1万円~5万円程度)や定期的な調整料(1回あたり5,000円~1万円程度)が別途かかることもあります。

 

したがって治療開始前には、必ず歯科医師から治療計画と総費用について詳細説明を受け、何が含まれ何が別途必要なのかを明確に把握しておくことが重要です。支払い方法についても、分割払いやデンタルローンに対応しているクリニックもありますので、併せて確認すると良いでしょう。

 

子供のマウスピース矯正にかかる期間

 

子供のマウスピース矯正に関して特に1期治療の期間は、子供の歯並びの状態や顎の成長の度合い、治療への協力度などによって個人差がありますが、一般的には1年から2年程度が目安とされています。

 

1期治療は顎の成長誘導や永久歯のためのスペース確保が目的であるため、個々の成長パターンに合わせて治療計画が立てられます。そして定期的な通院(通常1〜2ヶ月毎)で歯の動きや顎の成長をチェックし、必要に応じて治療計画を調整しながら進めていきます。

 

ゆえに治療計画が予定通りに進む場合もあれば、前後する場合もあります。少なくとも、患者側は指示された装着時間を守ることが治療期間の長期化を防ぐ上で非常に大切な要素になります。

子供がマウスピース矯正を嫌がる時の対処法

 

子供がマウスピース矯正を嫌がることは、治療を進める上で大きな課題となります。そのような時には子供の気持ちに寄り添った上で、親御さんの協力が不可欠になります。具体的には次のような対処が必要になります。

 

  • 歯並び・噛み合わせの問題を説明する
  • 親御さんも一緒に取り組む
  • 他の矯正方法も検討する

 

歯並び・噛み合わせの問題を説明する

子供が矯正治療の必要性を理解できるよう、現在の歯並びや噛み合わせが将来的にどのような問題を引き起こす可能性があるのかを年齢に応じて分かりやすい言葉で具体的に説明しましょう。

 

単に「歯並びが悪いから治そう」と言うだけでなく、「このままだと、将来ご飯を食べる時に困るかもしれないね」や「歯磨きがしにくいから虫歯になりやすいんだよ」といった具体的なマイナス面を伝えることが大切です。

 

同時に治療によって「笑顔に自信が持てるようになるよ」「健康な歯を長く保てるよ」といったポジティブな未来像を伝えることも効果的です。

親御さんも一緒に取り組む

子供が治療を前向きに捉えられるよう、保護者の方がサポートする姿勢を示すことが非常に重要です。

 

まずは「装置をつけるのが怖いんだね」「痛いのが心配なんだね」と子供の不安な気持ちを受け止め、共感することから始めましょう。その上で「一緒に頑張ろうね」「きれいな歯並びになったら何がしたい?」といった前向きな声をかけたり、装置の装着や清掃を一緒に行ったり、カレンダーに装着時間を記録するなど、治療を親子共通の目標として捉えて協力体制を築きましょう。

他の矯正方法も検討する

もし子供が強い抵抗感を示し続ける場合やマウスピースの自己管理が難しい場合、あるいはマウスピース矯正では治療困難な症例である場合には、担当の歯科医師と相談の上、ワイヤー矯正など他の矯正方法も検討することも一つの選択肢です。

 

ワイヤー矯正は固定式であるため自己管理の負担は少ないですが、見た目が目立つ、清掃がしにくい、調整後の痛みが出やすいといった側面もあります。それぞれの治療法には異なるメリット・デメリットが存在するため、子供の性格やライフスタイル、歯並びの状態を総合的に判断し、最も適した方法を選ぶことが大切です。

 

場合によっては、治療開始のタイミングを少し遅らせることを含め、柔軟に対応するようにしましょう。

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マウスピース矯正ローコストは全国に提携の歯科クリニックがあり、歯科医師による初回カウンセリングをはじめ、一人ひとりに合わせた治療計画の策定、国家資格を持つ歯科技工士によるマウスピースの国内製造を行っています。

 

大手マウスピース矯正メーカー認定ドクターと、歯科大学で講師を務める矯正経験豊富な医師が監修しているため、安心して治療を受けていただけます。

 

なお、すべての永久歯(第二大臼歯まで)が生えそろっている患者様を対象としており、一般的に女性は14歳以上、男性は16歳以上の方にご相談いただけます。

 

料金は月々3,000円〜、期間は最短3ヶ月。まずはお近くの提携歯科クリニックにて、お気軽にご相談ください。

 

※検診後、マウスピース矯正ローコストを始めない場合は追加で費用は発生いたしません。
※提携先歯科クリニックの診断により、レントゲン等別途費用がかかる場合があります。

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お近くの提携歯科クリニックにて
お気軽にご相談ください。

※自由診療となり、保険は適用されません。 ※1日20時間以上、器具を取りつけることで効果を発揮します。 ※マウスピース矯正ローコストに限らず、どの矯正方法においても、歯の動き方や効果の感じ方は個人差があり、満足のいく結果が得られない可能性がございます。