出っ歯(上顎前突)の矯正を考えた際、多くの方が気になるのは「一体いくらかかるのだろう?」「健康保険は効くの?」という費用に関する疑問ではないでしょうか?
治療費の全体像が見えなければ、なかなか一歩を踏み出しにくいもの。
この記事では、出っ歯の矯正にかかる費用相場を治療方法や年齢別に解説。さらに「自分の場合は保険が使えるの?」「治療にはどれくらいの期間が必要?」といった疑問にもお答えします。
25.09.03
出っ歯(上顎前突)の矯正を考えた際、多くの方が気になるのは「一体いくらかかるのだろう?」「健康保険は効くの?」という費用に関する疑問ではないでしょうか?
治療費の全体像が見えなければ、なかなか一歩を踏み出しにくいもの。
この記事では、出っ歯の矯正にかかる費用相場を治療方法や年齢別に解説。さらに「自分の場合は保険が使えるの?」「治療にはどれくらいの期間が必要?」といった疑問にもお答えします。
出っ歯の矯正治療で健康保険が使えるかどうかは、出っ歯の原因が「歯槽性」あるいは「骨格性」なのかで決まります。この違いによって「美容目的の自由診療」か「医療目的の保険診療」かに分かれ、最終的な金額も大きく変化します。
歯槽性(歯並びの問題のみ)の出っ歯の場合、基本的に公的医療保険は適用されません。
前歯の突出を「見た目が気になるから治したい」という美容目的の矯正は自由診療となり、費用は全額自己負担になります。実際、出っ歯だけでなく受け口(下顎前突)やすきっ歯など、多くの歯並びの矯正治療は保険適用外となるのは周知の事実だと思います。
骨格性(顎の骨格に問題がある)出っ歯の場合、一定の条件下で保険適用される可能性があります。
例えば、上顎と下顎の骨格バランスが悪く噛み合わせ(咀嚼機能)や発音に支障が出ているケースでは、出っ歯の矯正治療に健康保険が適用できます。このようなケースは顎変形症と診断され、外科的矯正治療(外科手術+矯正)となります。
出っ歯(上顎前突)も同様に、症状が重度で顎の骨の手術(外科矯正)が必要と認められる場合に保険適用となり、患者の自己負担は治療費の3割(高額療養費制度によりさらに減額可能)で済みます。
なお、保険適用で外科矯正を受けるには「顎変形症」の確定診断、そして指定医療機関での手術・矯正などの条件があり、手続きには専門医の認定が必要です。
治療方法 |
部分矯正の相場 |
全体矯正の相場 |
表側ワイヤー矯正 |
30万~60万円 |
60万~130万円 |
裏側ワイヤー矯正 |
40万~70万円 |
100万~170万円 |
マウスピース矯正 |
20万〜40万円 |
60万〜100万円 |
外科的矯正治療 |
40万円~80万円 ※保険適用&入院費等含む |
出っ歯の矯正費用は「ワイヤー矯正(表側・裏側)」「マウスピース矯正」「外科的矯正治療」といった治療方法に加え、「部分矯正」か「全体矯正」かによっても費用は変わります。
ここでは各治療方法について詳しく見ていきましょう。
表側ワイヤー矯正の費用は、部分矯正で30万円〜60万円程度、全体矯正で60万円〜130万円程度が目安です。
表側ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットという装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かす、最もポピュラーな矯正装置として知られています。幅広い症例に対応できる安定した治療法であり、費用面では他の方法と比較して抑えやすい傾向にあります。
裏側ワイヤー矯正の費用相場は、部分矯正で40万円〜70万円程度、全体矯正で100万円〜170万円程度です。
裏側ワイヤー矯正は、歯の裏側(舌側)に矯正装置を装着するため外からはほとんど見えず、審美性に非常に優れた治療法です。しかし、装置が患者一人ひとりの歯の形状に合わせた特注品となることや、装着や調整に高度な技術を要することから費用は高額になる傾向があります。
マウスピース矯正の費用相場は、部分矯正で20万円〜40万円程度、全体矯正で60万円〜100万円程度です。
透明なマウスピース型の矯正装置を定期的に交換しながら歯並びを整える方法であり、外から見ても装置を付けていることがほぼ分からず、さらに取り外しもできる点が特徴です。反面、治療計画通りに矯正を行うためには、患者自身が指定の装着時間(20〜22時間)を守る自己管理能力が求められます。
顎変形症と診断され、外科手術を伴う矯正治療に公的医療保険が適用される場合、患者の自己負担額は原則として総医療費の3割となります。そして、手術前後の矯正治療・入院・外科手術の費用をすべて含めた自己負担額の総額は、一般的に40万円〜80万円程度が目安です。
さらに日本の医療制度には「高額療養費制度」があり、1ヶ月の医療費の自己負担額が所得に応じて定められた上限額を超えた場合、その超過分が払い戻されます。
歯列矯正の費用は、単一の「装置代」だけではなく、治療開始前から完了後のメンテナンスに至るまで複数の項目から構成されています。
クリニックによって「トータルフィー制(総額制)」と呼ばれる、調整料や保定装置料などを含んだ総額を最初に提示する料金体系と、基本料金とは別に通院ごとの処置料を支払う体系があるため、契約前に確認することが重要です。
ここでは下記、歯列矯正における主な費用内訳を解説します。
矯正治療を始める最初のステップは、歯科医師によるカウンセリング(相談)です。これにかかる費用は無料のクリニックもあれば、数千円程度かかる場合もあります。
カウンセリングを経て治療に進むことを決めたら、次に行われるのが精密検査と診断です。ここではレントゲン撮影やCTスキャン、歯の型取りなどを行い、正確な治療計画を立てます。この精密検査・診断料として、一般的に3万円〜6万円程度の費用が必要となります。
治療費の中で最も大きな割合を占めるのが、矯正装置そのものにかかる費用です。前述の表側ワイヤー矯正、裏側ワイヤー矯正、マウスピース矯正といった装置の種類や、部分矯正か全体矯正かによって大きく異なります。
そして、治療が開始されると治療計画に沿って装置調整のために定期的な通院が必要になります。この通院ごとに発生するのが調整料(処置料)で、1回あたり3,000円〜10,000円程度が相場です。
矯正装置を外し、歯並びが整った後には保定期間が控えています。動かしたばかりの歯は元の位置に戻ろうとする「後戻り」を起こしやすいため、歯並びを安定させるために保定期間は不可欠です。
この期間中に使用するのがリテーナー(保定装置)であり、この装置の費用として3万円~6万円程度がかかります。さらに保定期間中も数ヶ月に一度の経過観察が必要で、その都度、保定観察料として数千円程度の診察料が発生します。
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矯正治療の費用は開始する年齢によっても異なります。
子どもの場合は成長段階に合わせて一期治療(小児矯正)と二期治療に分かれるため、支払いタイミングが分散し総額もケースによって変わります。一方、永久歯が生え揃った高校生〜大人の場合は基本的に一度の矯正治療で完了するため、料金体系はシンプルです。
以下、小学生・中学生・高校生・大学生・大人それぞれの費用の目安を説明します。
6〜12歳頃の乳歯と永久歯が混在する時期に行う「小児矯正(一期治療)」では、顎の成長誘導や悪習癖の改善を目的とした装置を使用します。
一期治療の装置料は概ね10〜50万円程度です。出っ歯を防ぐための簡易な装置1種類なら10万円台で済むこともあれば、経過に応じて複数の装置を使用する場合は総額50万円近くになるケースもあります。
なお、一期治療のみで歯並び・噛み合わせの問題が解決すれば、そのまま経過観察に移ります。その後も定期通院はありますが、観察料は数千円程度です。
永久歯が生え揃う12〜15歳以降に行う二期治療は、基本的に大人と同じ本格矯正です。一期治療から継続して二期治療に入る場合、二期の装置料は30〜70万円程度が目安です。
一方、中高生から矯正を始めた場合の費用相場は大人とほぼ同じであり、全体矯正で80万円前後が一般的です。ただし、中高生は成長期のため歯の動きが比較的早く治療期間が短縮できる利点があるため、結果的に調整料などトータル費用が抑えられる可能性はあります。
大学生で矯正を始める場合は大人と同じで、費用は概ね50万〜150万円程度の範囲で症例により異なります。
前述のとおり、実際には装置の種類や症例難易度で振れ幅が大きく、ワイヤー矯正(表側・裏側)なら40万円〜170万円、マウスピース矯正なら20〜100万円程度を予算と考えておくとよいでしょう。
なお、加齢に応じて骨代謝が停滞することをはじめ、複数の理由から高齢になればなるほど治療期間は長期化する傾向にあります。具体的には30代以降からリスクが増え始めますが、いずれにしても治療期間の長期化は間接的に費用面に影響するため、なるべく早い段階で矯正治療を受けることがおすすめです。
歯列矯正の期間を決める要素は様々ありますが、特に影響するのが治療範囲です。
ここでは下記に分けて、出っ歯の矯正にかかる期間を解説します。
部分矯正の治療期間は、数ヶ月〜半年程度と比較的短期間で終了する場合があります。
出っ歯の治療に部分矯正を希望する方は多い傾向にありますが、嚙み合わせに問題がある場合は全体矯正が推奨されるケースもあります。
無理に部分矯正を選択したところで根本的な解決に至らないケースもあるため、歯科医師による診断の元、自身の歯並びにあった治療方法を吟味することが重要です。
上下の歯列全てに装置をつける全体矯正では、平均的な治療期間は1〜3年程度とされています。
症状が軽ければ1年ほど、典型的な出っ歯では約2年前後、深刻な出っ歯や抜歯を伴うケースでは3年近くかかることがあるなど症状次第です。
いずれにしても嚙み合わせに問題がある場合、出っ歯の改善を含め必要な治療として考える必要があります。
手術を伴う骨格性の出っ歯治療では、手術前後の矯正に加えて外科手術の入院・回復期間が発生します。
通常、術前矯正に約1〜2年、手術とその後の回復に数週間〜数ヶ月、さらに術後矯正・仕上げに半年〜1年程度と、トータルで2〜3年程度になる傾向にあります。
最近では先に手術を行い後から矯正する方法もあり、術前矯正の期間を短縮できる場合もありますが、全体矯正と同程度の期間は必要と考えておきましょう。
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※検診後、マウスピース矯正ローコストを始めない場合は追加で費用は発生いたしません。
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