
歯列矯正は高額な治療ですが、いくつかの工夫で費用負担を軽減することが可能です。具体的には、次のとおりです。
- デンタルローンの利用
- 学割・紹介割・家族割・モニター割などの活用
- マウスピース矯正装置の着用時間の厳守
デンタルローンの利用
まとまったお金を一度に用意することが難しい場合、デンタルローン(医療ローン)の利用が有効です。
デンタルローンとは、矯正治療など医療目的の費用を金融機関から借りて分割で支払う仕組みです。ローンを利用すれば月々の支払い額を大幅に減らせるため、初期費用の負担を軽減できます。
一般的なデンタルローンでは年利4.5〜5.5%程度の金利が設定されており、最長84回払い(7年)まで分割可能なプランもあります。ただし、ローンである以上、トータルで見ると一括払いより割高になる点には注意しましょう。
また、ローン審査に通る必要があるため、学生の場合は親名義での契約が必要になることもあります。クリニックによって提携するローン会社が異なるため、金利や条件を比較して無理のない返済計画を立てることが大切です。
学割・紹介割・家族割・モニター割などの活用
矯正歯科クリニックやマウスピース矯正ブランドによっては、各種割引制度を設けている場合があります。
代表的なものに学割(学生割引)、紹介割(友人や家族からの紹介で割引)、家族割(家族で治療を受ける場合の割引)、モニター割(写真提供や口コミ投稿を条件にした割引)などがあります。
例えば、モニター割引では、治療前後の写真や体験談の提供と引き換えに通常より安い費用で矯正を受けられることがあります。学割では一定割合(5〜10%程度)の費用がカットされるケースが多く、中高生・大学生には大きなメリットです。
なお、これらの割引はクリニック毎に実施状況や割引率が異なるため、事前に公式サイトや直接問い合わせで確認するのがおすすめです。複数の割引が併用できる場合もありますが、条件が付くことも多いのであわせて確認すると良いでしょう。
マウスピース矯正装置の着用時間の厳守
費用を抑える上で見落としがちなのが、患者自身の自己管理、特に装置の装着時間の厳守による治療への貢献です。
マウスピース矯正では、患者が装置を正しく使用するかどうかで、治療期間と費用に大きく影響します。具体的には、1日20時間以上の装着時間を守り、指示通りのタイミングで装置を交換していけば、計画通りに治療が進み追加の処置を避けられます。
反対に装着時間が不足すれば歯の移動が想定通りに起きず、治療計画が狂って治療期間が延長したり、追加のマウスピース製作が必要になることもあります。
このように装置の着用ルールを守ることは治療効果を高めるだけでなく、無駄な出費を防ぐことにも直結するため、マウスピース矯正に臨む際は積極的に治療に貢献するようにしましょう。