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マウスピース矯正は危険?訴訟に発展したケースやリスクを解説

25.12.04

 

マウスピース矯正は、その目立たなさや快適性から人気の治療方法です。

 

一方で「マウスピース矯正は危険だ」という声や、トラブルが訴訟にまで発展したケースが報じられ、不安を感じる方もいるのではないでしょうか?

 

本記事では、マウスピース矯正そのものの安全性や、「危険」と言われる理由、実際に起こり得るリスク、そして安心して治療を受けるためのポイントを解説します。

【監修医師】北原 信也
【監修医師】北原 信也日本大学松戸歯学部卒業。開業医のもとで研鑽を積み、港区で開業、港区で11年、銀座で10年の診療の後、東京八重洲に専門歯科医でのチーム診療をコンセプトとした「ノブデンタルオフィス」を開院。所属(一部):日本大学松戸歯学部 客員教授昭和大学歯学部 客員教授日本大学歯科部 講師

マウスピース矯正は危険ではない

 

結論、マウスピース矯正自体は決して危険な治療法ではありません。

 

マウスピース矯正は1998年に米国FDA(食品医薬品局)から医療機器として認証されており、現在では世界100か国以上で提供されています。

 

最も有名なマウスピース矯正装置には「インビザライン」がありますが、2021年5月時点で全世界で1,000万人以上の治療実績があり、国内外の多くの患者が安全に矯正治療を受けています。海外セレブや日本の芸能人にも利用者が多く、マウスピース矯正は広く普及した矯正方法です。

 

海外の研究においては、マウスピース矯正とワイヤー矯正で治療効果や安全性に大きな差はないと報告されており、軽度から中等度の不正咬合であれば同程度に効果的であると分析。むしろ、マウスピース矯正はワイヤー装置に比べて歯根吸収(短縮)リスクが低いことが指摘されています。

 

重要なのは、治療を適切に計画・管理すること。これはワイヤー矯正も同じですが、この大前提がしっかり守られていれば、マウスピース矯正も危険性は高くないと言えます。

 

参考:PMC, Decisions IN DENTISTRY

マウスピース矯正が危険と言われる理由

 

マウスピース矯正そのものは安全な治療法ですが、いくつかの理由から「危険ではないか」と心配する声が上がっています。主な理由としては、

 

  • 日本では医療機器として認められていないから
  • 対応できる歯並びに制限があるから
  • 患者の貢献度が結果を左右するから
  • 経験の浅い医師でも始められるから
  • 集団訴訟に繋がった詐欺事件があるから

 

などが挙げられます。それぞれについて詳しく解説します。

 

日本では医療機器として認められていないから

まず、日本においてマウスピース矯正装置は厚生労働省の承認を受けた「医療機器」として認められていません。

 

薬機法上の承認を得ていない未承認機器にあたるため、いわゆる「雑品」扱いとなります。その結果、万一装置や治療で健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象外となってしまいます。

 

この制度は医薬品や承認医療機器の副作用被害に救済金を給付する公的制度ですが、マウスピース矯正装置におけるトラブルは適用外のため、万が一の補償が受けられないリスクがあります。こうした制度面の不備が「危険ではないか」と心配される一因でもあります。

 

参考:公益社団法人日本矯正歯科学会

 

対応できる歯並びに制限があるから

マウスピース矯正は、適応できる症例に限りがあります。

 

日本矯正歯科学会の治療指針でも、マウスピース矯正では推奨されない症例が明記されており、具体的には抜歯が必要なケース、成長期で顎の成長予測が難しい小児の矯正、そして骨格性の不正咬合(先天的な骨格異常)などはマウスピース矯正に向かないとされています。

 

主な理由としては、マウスピースで動かせる歯の範囲や量に限界があり、複雑な歯並びの改善には十分な矯正力や精密コントロールが難しい場合があるためです。もし適応外のケースに無理にマウスピース矯正を適用すると、治療経過が予想外の方向に進んだり、目標とする結果が得られない恐れがあります。

 

このように「適用症例に制限がある」という点が、「ワイヤー矯正よりも劣る」というイメージを持ちやすくなり、マウスピース矯正への不安材料の一つになっています。

 

参考:公益社団法人日本矯正歯科学会

 

患者の貢献度が結果を左右するから

マウスピース矯正は取り外し可能な装置ゆえに、患者自身の自己管理が治療結果を大きく左右します。

 

装置は1日20〜22時間の装着が推奨されており、自分でその時間を守らなければ十分な効果が得られません。この決められた装着時間を守らないと、計画通りに歯が動かず治療が長引いたり、最悪の場合元の歯並びに後戻りしてしまう可能性があります。

 

ワイヤー矯正は半強制的に装置が固定されるため、治療効果はそこまで患者に依存しません。しかし、マウスピース矯正は患者が必要に応じて装置を外せるため、「サボろうと思えばサボれてしまう」点はリスクとも捉えることができます。

 

実際に当社実施の『マウスピース矯正体験者100人アンケート』では、「装着時間を守れず治療期間が伸びた」というケースが多く、自己管理が難しい人からは「危険」と言われる一因になります。

 

経験の浅い医師でも始められるから

マウスピース矯正は専門の矯正装置や技工を必要としないため、経験の浅い一般歯科医師でも比較的始めやすい治療と言われます。それゆえに技術や経験が不足した医師による治療リスクが指摘されています。

 

実際、相場より極端に安価な料金体系を謳う一部の歯科医院では、矯正経験の浅い医師が担当したり、治療計画が不十分なケースも少なくありません。そのため費用面にとらわれず、マウスピース矯正もワイヤー矯正を習熟した矯正歯科医師の元で治療を受けることが望ましいのは言うまでもありません。

 

しかし現状では、十分な研修を受けていない歯科医師が安易に参入できる分野であり、実際にトラブルになる例もあることから、「誰が治療するか」によってリスクが変わる点は依然として不安要因です。

 

集団訴訟に繋がった詐欺事件があるから

マウスピース矯正を巡って、実際に集団訴訟となった重大なトラブルも発生しています。その代表例が、2023年6月に報道された「実質0円マウスピース矯正モニター商法」による詐欺事件です。

 

これはある歯科医院が「治療後に写真提供やSNS宣伝に協力すれば矯正費用を全額返金(実質無料)する」と患者を募り、高額なローン契約を結ばせたものです。多くの患者が約150万円の費用を払い治療を始めましたが、その歯科医院は途中で閉鎖し、患者は治療継続も返金もされないまま放置されました。

 

その結果、全国の被害者約300名が医院側を提訴し、総額およそ4億6000万円の損害賠償を求める集団訴訟に発展しました。中には治療中断で歯並びが悪化し健康被害を被った患者もおり、事件は詐欺容疑で刑事告訴も行われています。

 

このような事件が報道されたことで、「マウスピース矯正は危険なのでは?」と多くの方にマイナスイメージを植え付ける原因になったことは事実です。ただし、このケースはマウスピース矯正そのものの危険性というより、悪質な医院経営による金銭トラブル・治療放棄が問題です。

 

現にこの事件で風評被害を受けたインビザラインは、公式サイトで当事件との関係性は一切ないことをアナウンスしています。いずれにせよ、信憑性の低い矯正歯科クリニックには注意すべき教訓と言えます。

 

参考:企業法務ナビ, invisalign Japan

マウスピース矯正のリスク

 

適切な治療方法であれば、マウスピース矯正に危険性はありませんが、全くリスクがないわけではありません。具体的には次のようなリスクがあります。

 

  • 歯根露出のリスク
  • 虫歯・歯周病のリスク
  • 後戻りのリスク

 

これらはマウスピース矯正特有のリスクというわけではなく、ワイヤー矯正を含め歯列矯正を受ける以上、必ず起きる可能性のあるリスクとなります。

 

歯根露出のリスク

矯正治療により歯肉退縮が起き、歯と歯ぐきの間に黒い三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができてしまうリスクがあります。

 

これは歯が整列したことで隙間が目立つようになってしまうケース、または強すぎる矯正力により歯肉が痩せてしまうケースのどちらかで起こることが一般的です。

 

ただし、この現象はマウスピース矯正特有ではなく、ワイヤー矯正を含むあらゆる矯正治療で起こる可能性のあることです。

 

虫歯・歯周病のリスク

治療期間中は口の中に装置があることで、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

 

マウスピース矯正は装置で歯がすっぽり覆われるため、唾液による自浄作用が効かなくなります。ゆえに口腔ケアを怠っていると装置内が菌の温床になり、虫歯や歯周病を促進することがあります。

 

しかし一方で、マウスピース矯正は虫歯リスクがワイヤー矯正より低いとも言われます。理由は、装置を外して普段通り丁寧に歯磨きできることに由来しており、実際の比較研究でもマウスピース矯正の方がワイヤー矯正よりもホワイトスポット(虫歯の兆候)が発生しにくいとの結果が出ています。

 

参考:Journal of Contemporary Orthodontics

 

後戻りのリスク

歯を動かす期間である「動的治療」が終わった後には、動かした歯を定着させるための「保定期間」が控えています。この保定期間はリテーナー(保定装置)を装着しますが、これも装着時間を守らないと歯が元の位置に戻る「後戻り」が起きる可能性があります。

 

なお、こちらについてもマウスピース矯正に限らず、ワイヤー矯正でも起こり得ることです。いずれの治療方法にせよ、治療期間を延ばさないためには指示通りの装着時間と保定期間の管理が不可欠です。

 

治療のリスクや適応範囲も
\  丁寧に説明します  /

信頼できる矯正歯科ならマウスピース矯正も問題ない

 

以上の内容をまとめると、マウスピース矯正にはいくつかのリスクや注意点があるものの、適切に行われれば危険性のない治療方法と言えます。

 

大切なのは「誰に治療を任せるか」です。経験豊富で症例実績の多い信頼できる矯正歯科専門医のもとで治療を受ければ、マウスピース矯正によるトラブルの可能性は格段に減ります。

 

しっかりと検査・診断を行い、マウスピース矯正の適応かどうか見極めた上で治療計画を立ててくれる医師であれば安心ですし、万一途中で計画変更が必要になっても柔軟に対処してもらえます。

 

また、設備やアフターケア体制が整ったクリニックであれば、装置の扱い方や口腔ケアの指導などサポートも手厚く、患者自身も自己管理がしやすいでしょう。

 

まとめると「マウスピース矯正=危険」というのは間違った考えです。本質的には治療提供者の質と患者自身の協力次第で安全性・有効性が確保できる治療法です。信頼できる矯正歯科で正しい方法に則って行えば、マウスピース矯正は快適かつ効果的に歯並びを整える素晴らしい選択肢となります。

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参考:マウスピース矯正おすすめブランド13選|各社の料金・期間を徹底比較

 

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